私は子宮頸がん手術による鼠径部のリンパ節切除によって、軽度ですがリンパ浮腫を発症しました。
リンパ浮腫とは、がんの治療部位に近い腕や脚などの皮膚の下に、リンパ管内に回収されなかった、リンパ液がたまってむくんだ状態のことをいいます。この症状は発症すると治りづらく、進行しやすいため、むくんだところが重くなる、関節が曲げづらくなるなど、生活にも影響することがあります。そのため、リンパ浮腫は予防することや、早く見つけて治療を受けることが大切です。
引用:国立がん研究センター がん情報サービス
同じように手術による後遺症でリンパ浮腫を発症してしまったという方は少なくないと思います。
そんな私が、これ以上悪化させないために日頃から気をつけている6つの対策をご紹介したいと思います。
✿夕方には浮腫んでいるが、朝起きたらスッキリと浮腫みが取れている方
✿リンパドレナージや病院へ治療に通院するほどの症状ではない方
✿医師から運動や生活における制限を受けていない方
医療用弾性ストッキングを履く
リンパ浮腫を発症したらまず弾性ストッキングの着用がどなたでもすでにされている対策ではないでしょうか。
医師からリンパ浮腫の診断を受けるときに、自分に一番適切な圧力の弾性ストッキングの着用指示が出ることと思います。
ドラッグストアや衣料品のコーナーにも売っている市販の弾性ストッキングや靴下と比べると、かなり圧力が強くなれるまで着脱が大変だったり、夏場は暑くて辛いんですよね。
サイズや圧力のレベルは自己判断せずに医師の指導の下ご購入下さいね。
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保湿は欠かさない
足はお顔と同じようにしっかりと保湿をしましょう。
リンパ浮腫対策として保湿は大切なケアのひとつです。
皮膚を清潔にして湿度を保つことが感染症予防になります。
私は病気になる前は全く体の保湿など無頓着でした。
そのせいか乾燥肌で、特に冬場になるとすねの辺りが砂漠地帯のようにガサガサになって常に粉を吹いている状態。
その後リンパ浮腫をきっかけに、体を洗った後はすぐに足だけでなく体中にも乳液を塗りたくるようになったのですが、その甲斐あって一年中乾燥することなくしっとりとした状態をキープしています。
足もお尻もつるつるすべすべになって自分で触ってみても気持ちいいです(笑)
私のお気に入りはこちらのふたつ。
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♦ビオレU うるおいミルク
夏場でもサラッと使えるのに朝までずっと保湿されている感じがあります。赤ちゃんにも使用できます。
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♦ジャーゲンズ ボディローション シャインユアライト
香りは3種類あります。つけた後さらさらになるのでこちらも夏場でも使いやすいです。
もちろんリンパ浮腫対策ではなくとも、肌を乾燥から守り保湿をすることで肌を若々しく保ちたいものです。
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なるべく同じ姿勢を続けない
デスクワークでずっと座ったままだったり、立ち仕事で一日中立ったままであったり、仕事であるがゆえ同じ姿勢が続くことは避けられないことは多いですよね。
仕事をしている以上なかなか思うようにはいきませんが、椅子に座りっぱなしである方であれば、時間を決めて立ち上がってストレッチをしたり、パソコンに向かいながら足首をくるくる回すなど、なるべくじっと動かないままにならないように気をつけます。
フットレストやオットマンのように足を高く保てる場所があるならば、こちらのグッズもおすすめです。
立ち仕事の方も同じく脚のストレッチをして伸ばしたり、休憩時間には可能であれば長座になって脚を下ろさないようにするなど、心掛けるだけでもできることはあります。
ちなみに私は一日中座ったままの日もあれば、立ちっぱなしで作業をすることもあります。
夏場は暑くて辛いので弾性ストッキングを履かずに仕事へ行くと、午後には足がぽってりと浮腫んでしまい重だるくなります。
あぁ・・座ったり立ったり寝転がったりできるお仕事・・あったら私にさせて下さい(泣)
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長風呂をしない
リンパ浮腫がある部分が温まりすぎると、浮腫みが悪化することがあると言われているので、私は一年中シャワーのみで済ませています。
それでもやっぱり冬場は湯船にゆっくり浸かって温まりたいんですよね。
そんな時は38~39℃くらいの熱すぎない温度でパッと入るようにしています。
元々長風呂は苦手な方ですが、たまには何も気にせずゆーっくりお風呂に入りたいなぁと思うこともあります・・

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足を高くして寝る
足を心臓より高い位置に保って寝るのがいいとされています。
足枕があるととても便利です。
また足枕を買わなくても、足元に使わない毛布を二回折りたたんで、その上からシーツや敷パッドなどを敷くことでも代用はできます。
そうすると就寝時の足の挙上にいいとされる10cm程の高さになります。
高くしすぎると腰痛の原因になるのでお気をつけ下さい。

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太らないように気をつける
肥満はリンパ浮腫にとって全く好ましくないと言われています。
減量もとても大切です。ここまで述べてきたような治療も、もし太っていれば全く効果がでてこない、といっても言過ぎではありません。考え方としては脂肪がリンパ管を圧迫してつぶしていると思えば良いでしょう。
ですから、体はそれほど太っていないのに、おなかにだけ脂肪がついていても、下肢のむくみには相当悪い影響があります。
引用:一般社団法人 日本リンパ浮腫学会
上記の日本リンパ浮腫学会のホームページに記載されているリンパ浮腫の治療の項目にも、減量について明記されています。
肥満のせいでリンパ浮腫が悪化してしまうかもしれないのなら、『太らないように気をつける』というシンプルな対策に尽きます。
若い頃は何を食べても太らなかったのに・・という方は少なくないと思います。
肥満はリンパ浮腫に限らず、様々な病気の原因や悪化にもつながるので、日頃から食べ過ぎないようにすること、糖質や資質の摂りすぎに気をつけるなど食べ物の質にも注意を払いながら、運動も心掛けていきたいものです。
現在は自重筋トレ(自分の体重を負荷にして行う筋トレ)をして、体型維持に努めています。
筋トレに関しては別記事でまた書いていきます。
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まとめ
病院で弾性ストッキングの処方がクラス3の私の、日頃気をつけている6つの対策をご紹介しました。
私がリンパ浮腫を発症した時の両足の左右差は約5cmでした。
現在は日によってばらつきはあるものの、スッキリとしている日であれば左右差は約2cm程です。
仕事がある日だと夕方には左足の足首に浮腫みがぽってりとたまってしまいます。
鼠径部が朝から痛い時もあります。
同じように悩んでいる皆様が上手に対策をしつつリンパ浮腫と付き合いながら、少しでも足も心も軽く過ごしていけますように。
